大宮花の丘農林公苑(花の丘公苑


子供と遊びながら横目で鳥見

鳥はいないけど、たくさん見られる(?)
 
ここは広い花壇と芝生のある公園で、休日はいつも家族連れでにぎわっています。
 実はこの公園の中は、一見したところでは野鳥は多くないです。花壇も植え込みも芝生も、とてもきちんと管理されていて、雑草とか昆虫とかをほとんど見かけません。野鳥には嬉しい環境ではないでしょう。
  しかし、細長い公園の両側は広い雑木林になっていて、この林から出てきた鳥が、公園の植木にとまったり、上空を横切ったりすることが多く、意外に多くの鳥を見られます。また、公園のまん中にビオトープと称する池があり、カモやセキレイを間近に見ることができます。

所在地
 さいたま市の西北端あたり、上尾市との境目にあり、両市にまたがっています。
 交通手段としては、JR高崎線の宮原駅から東武バスが、上尾駅から上尾市営循環バスが出ています。また、マイカーを利用しても、大宮バイパスや清河寺交差点から近く、駐車場も広いので便利です。
地図はこちら
 上に書いたように、公園の両側は雑木林です。西側の地域はさいたま市の西新井、東側は上尾市の戸崎という地域で、いずれも広い農地が残されています。要するに本当は、これらの地域の雑木林や田畑をゆっくり歩けば、よりたくさんの野鳥に出会えるわけです。しかしいざ歩いてみると、駐車場もトイレも売店もある公園は便利です。もしこれらの地域を歩かれるなら、行きは雑木林の中、帰りは公園内を歩くのがお勧めです。

冬、風景は寂しいですが

  この公園は3月から11月ごろまでは、いつも季節の花が咲き乱れていて、なかなか壮観です。12月〜2月だけ、花の咲いていない色彩の乏しい風景になってしまいますが、やはり鳥はこの時期の方が多くなります。
 まず「ビオトープ」では、ダイサギ、コサギ、カルガモ、コガモ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、バン、カイツブリがのんびりしています。池をまたぐ橋が2つかかっており、ここから間近に見られます。たまにカワセミを見ますが、人の多い時を避けて来ているようです。キセキレイ、オナガガモ、カワウも来ます。
  公園の外周には、少し高い木が取り囲むように植えられていますが、特に東側の木立によく鳥がとまっています。オナガ、ムクドリ、シメ、カワラヒワ、アオジ、カシラダカ、ホオジロ、シジュウカラ、メジロ、ウグイス、ツグミ、アカハラ、シロハラ、ジョウビタキ、モズ、ヒヨドリ、コゲラ、キジバト、ドバトと、身近な鳥は一通りやって来ます。東側の一角に子供向けのアスレチックがあるので、私はよくここで子供を遊ばせながら、出て来た鳥を眺めています。
トラツグミが死んでいるのを見つけたこともあり、私の行ったことのない早朝などなら、もっといろいろな鳥が見られるかも知れません。

 

 上空を眺めていると、まれにオオタカチョウゲンボウが出ることがあります。西側の畑と林はハシブトガラス・ハシボソガラスが多いですが、彼らの動きでタカの仲間に気づくことがあります。
 
 公園の外の雑木林は、アカゲラ、カケスなどが普通に見られます。その他、春先にコガラ、アトリ、マヒワなどがいたり、上空をハヤブサが飛んだり、夏場にアオゲラの声をよく聞いたりなど、意外な鳥に出会えます。冬場はたまにルリビタキも見かけます。GWごろにはオオルリの声をよく聞きます。

 …2004年冬は、ヤマガラ、エナガが群れでやってきています。暖冬と関係があるかも。

 2006年5月、キビタキメボソムシクイホトトギスの声。
 2006年12月は、ウソの声を聞きました。気温がやや高かったせいか、さえずりのおまけつき。姿は見えませんでした。またエナガがいるほか、ヤマガラの数が目立って多いようです。

 2008年2月、キクイタダキを見る。ちょっと前の書籍などには「キクイタダキがいることも」とは書いてあったものの、やっと確認できました。

 2009年4月、エゾムシクイの声を聞きました。

 2010年5月、カワセミが巣作りをしていました。産卵・育雛まで行ったかは不明。

 2011年1月、ノスリが林の梢でしばらく休んで行きました。

珍しいビオトープ
 前述の通りここには「ビオトープ」があるのですが、この池はいつ見ても岸辺の草がきれいに刈り込まれるなど、きっちりと人の手が入っており、世にも珍しい「人の手で常時管理されたビオトープ」になってしまっています。ここが文字どおりのビオトープなら、昆虫や野鳥がもっとたくさん見られる公園になるのですが。
  最初に見た時は「公園の管理をしている人が、ついついきちんと整えてしまうのかな」と思っておかしかったのですが、よく考えてみると、ここを「ほったらかし」にしてしまうと、
おそらく害虫の発生など花壇の管理に悪影響が出るのでしょう。花壇の公園のまん中に(流行にのって)ビオトープを配置してしてしまった、設計にムリがあるというか…。
 それでも一応は岸辺の一部にアシ原が残してあり、バンなどはここに隠れていることが多いです。

 
カワセミもここで魚を狙っていると、意外に目立たない。
看板を無視して釣りをしてる人がいないなど、
きちんと管理されてることによるメリットも。
その他
  公園の入り口近くに建物があり、1Fは農産物直売所を兼ねた売店、2Fはレストランになっています。トイレやジュースの自動販売機もあります。レストランの大きな窓から西側の雑木林が望めるので、居ながらにしてオオタカが見られる、こともあります。

 レストランは月曜・火曜が休みなのでトイレが使えません。道の反対側にトイレがありますが、これはあまりきれいではないです。その奥、公園南端のグリーンセンターはいつも開いていて、きれいなトイレがあります。

 広い駐車場も、春〜秋の日曜日には満車になります。実は公園の北口にも駐車場があるので、そちらへ回るとよいです。とは言っても、鳥の多い冬には、まずそういうことはありませんが。
とにかく、子供連れには安心・便利な公園です!
HOMEへ