ついでのフィールドノート

2017年4月2日(日) 15:30〜18:00
さいたま市西区


 

 チョウゲンボウの営巣を観察に、近所の工場へ。
15:30 着いてみると、工場の壁面ロゴにチョウゲンボウ♀がとまっています。♂の姿は無いので、獲物を捕りに行っているのかなと思ったのですが、ふと見ると、メスのいる壁面の正面に当たる近くの電線に、尾の長い猛禽のシルエット。なんだ♂が居たのかと思い、3枚ほど写真を撮ったところ、飛び去りました。しかし写真を確認すると、意外にもハイタカ系の鳥でした。
 最初に見たとき、チョウゲンボウ♂にしてはやや大きい位に見えたので、「ハイタカ?」と思ったのですが、あらためて体色をよくよく見ると、ツミ♀のようです。
 ツミはなぜここに居たのでしょうか。この工場にはドバトは多いのですが、他の小鳥が特に多いようには思えません。チョウゲンボウの夫妻を盾に、この近く(というか目の前の針葉樹)に巣をかけてみようかと思っているのか、それともチョウゲンボウ♂の求愛給餌を横取りしようと考えたのか、まったくの偶然なのか。これから気を付けてみようと思います。

16:12 オスがやっと戻って来た、と思ったら、メスの方へまっすぐ行かず、巣へ。手ぶら(獲物なし)。しばらく鳴き交わしていましたが、やがてオスがメスのところへやって来て、交尾。
 オスがすぐ飛び去るかと思いましたが、そのままビル屋上にとどまる。メスが断続的に求愛の声を出し、オスがほぼ黙ってじっとしている、という構図が続く。
16:55 ノスリが上空を通過、と思ったら、なぜか工場上空で帆翔を始めました。休日で煙突も煙を出していないと思われるのですが。しかし高度があるせいかチョウゲンボウは気にとめず、ノスリもどんどん上がって見えなくなりました。
16:59 チョウゲンボウが2度目の交尾。去年から見ていて、交尾に入るタイミングが分かって来ました。少し前に場所を変えたり入れ替わることが多いほか、メスがオスに背を向けるのが合図になるように思えます。
 昨年はオスの右の初列風切が1枚抜けているのが目立ちましたが、今年はきれいに揃っています。
17:09 3回目の交尾。ビルの東側屋上なので、近い。
17:31 4回目。多いな。
17:54 5回目。この間、オスもずっとビルの屋上にいて、落ち着いて繁殖行動…といった風情に見えました。
 この時は正面から撮れたのですが、メスが尾を右に跳ね上げているのと、オスが翼でバランスを取っているのがよく分かります。
 
 鳥の交尾を見るたびに、メスは背中が痛くないのか?と思っていましたが、爪は立てず、乗っているだけでした。なるほどな〜。
 この後、日没が迫るとほとんど動かなくなり、こちらの電池も切れたし寒いしで、終了としました。
 周りでは、ムクドリ、ハクセキレイ、ハシブト、ツバメなどが飛んでいました。

 

 

 


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