ついでのフィールドノート

2008年6月29日(日)PM14:00〜15:40ごろ
横浜市緑区

 今週も雨だが、それでも実家のそばのツミの巣を見に行く。
 巣のある木にはもういない…と思ったら、突き出た枝の先が柳の葉陰に入る辺りに、1羽いました。産毛もすっかり無くなっていて、先週とも全く雰囲気が違い、兄弟のうち大きい方か小さい方か、全く分かりません。先週と同じように、あまり動かずに枝の上でじっとしています。
ツミ幼鳥
ツミ幼鳥後ろ姿
ツミ幼鳥風切羽根 風切羽根はまだ短く、先端の縁にキジバトのような縁取りがある。
 しかし、ちょっと目を離した隙に、音も無く姿を消しました。
 そしてしばらく後、今度は公園の上空の高圧送電線の一番上の線に、1羽のツミがとまりました。そしてなぜか雨の中、翼と尾を開いて静止しました。飛び方が遅かったのと、行動がヘンだったので、この時は幼鳥かと思ったのですが、後で写真を見るとオス親のようです。
ツミ オス
翼と尾を開いて、体を水平に。羽根を干しているように見えますが、実際には結構雨が降っている。逆に、水浴びのようなもの?
ツミ オス
胸がボサボサに見えたのも、幼鳥と思った理由なのですが。足指が写っているのに腹・胸に横斑が全く見えないので、オス親と思われます。
数年前にさいたま市内で観察した時も含め、こんなに長時間、オスが目立つ場所にいるのを見るのは初めて。

 

 高圧電線のツミにほとんど動きが無いので、周りを見ると、巣の近くのケヤキの枝に1羽いるのを見つけました。全体に羽根がボサボサした感じでずんぐりして見えたので、これも幼鳥と思って見ていたのですが、これは写真で見るとどうもメス親のようです。メス親については先々週と5月に、ヒナに餌を与えたりする様子をかなり長い時間見ていたのですが、その時の精悍な印象が強く、この鳥が同じ個体とはとても思えませんでした。こちらもしばらくすると、林の奥に飛んで行きました。

ツミ メス? ツミ メス?

額のあたりが毛羽立ってる所も前週に見たヒナを思い出させた。前々週に見たメスの背中は白斑は無く(ビデオで確認するとちらっと写っているが)、頭から次列風切あたりにかけてのっぺりと薄い灰色で、サメを連想させました。あまりに印象が違うのでメス親とも断言できないですが、今年生まれの幼鳥と考えるよりはよほど当たっていそうに思えます。

 

 高圧電線にとまっているオスは、そのまま羽づくろいを始めました。結局、14:23〜15:30過ぎまでと、1時間以上、とまっていたことになります。
ツミオス羽づくろい ツミオス羽づくろい

 


 さらに、15:30ごろにもう1羽が、高圧電線の下から二番目にとまりました。こちらは後で写真を見るとメス親でした。しばらくは2羽が離れた位置でとまっていましたが、やはりちょっと目を離した間にオスだけ姿を消していました。メスは私が帰る時まで、ずっととまったままでした。

ツミ メス ツミ メス

胸に細い横斑があるので、メス親と分かります。


 この日は夜19:00ごろ実家を出て家に帰ったのですが、帰り際に懐中電灯を持ってツミの巣を覗いてみました。予想通り、巣にも巣のある松にもツミの親子の姿は無く、もう巣には戻っていないようでした。

 

ツミ メス ツミ メス

おまけ:同じ公園内にいた、キジバト幼鳥。

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