ついでのフィールドノート
2020年2月15日(土) 12:20〜17:55
桶川耕地

 晴れの予報が外れ、全天薄い雲。風が無く寒くないが、前日・前々日のように4月並みの暖かさ、ということもなく。
 12:20ごろ到着してから14:30ごろまでの間にハヤブサ、オオタカが遠くを飛んだのが1回ずつ、チュウヒが地面に降りたのが1回。 ダメだこりゃ、疲れていたこともありレジャーシートを敷いて、寝てしまいました。

15:20 ギエッギエッという声で目が覚めた。薄暗い地面で、猛禽が争っているようです。
ノスリvsハヤブサ
 耕地の奥の方にノスリが降りて何か食べている様子。 さらによく見ると、少し離れた(70mくらい?)ところの地面にハヤブサがいました。   
ノスリ
ハヤブサ
 どうやら、ノスリとハヤブサが争って、ノスリが勝って獲物を食べる一方、ハヤブサが諦めきれず見ている、らしい。 しばらくこの状況が続いた後、
15:38 ハヤブサがノスリに突っ込んだ、けれどもあっさりノスリに追い払われた。 暗さでハヤブサを見失いましたが、先ほどとは反対側の高さ3〜4mの木にいました。  
ハヤブサ 幼鳥

 ここからしばらく、地面で獲物を食べるノスリと、50mほど離れた木からこれを見守るハヤブサ、という状況が長く続きました。 獲物は見えませんが、時々羽毛が散るので鳥類であることと、長時間かけているのでかなり大きいだろうということだけ分かります。 ハヤブサは奪うのを諦めてノスリの食べ飽きるのを待っているように見えました。
 普段、空中戦では明らかにハヤブサ>ハシブト>ノスリなのですが、地面では体の大きい(重い)方が有利なのでしょうか。 それともこのハヤブサが幼鳥であることが関係しているのでしょうか。
やがてノスリは満腹したのか食べるペースが落ちて来ましたが、獲物を置いて去ろうとはしない。

16:25 ついにノスリが飛び去りました。1時間以上食べていたことになります。  
ノスリ

 ノスリが飛ぶときに脚に何か持ったままだったのが見えましたが、一呼吸おいて(たぶん1〜2分)ハヤブサが食べていた場所に飛んで来ました。 残りを食べるんだろうと思った瞬間、トビが襲来。 空中でちょっと交錯しましたが、どうやら獲物の残りをトビが取り、ハヤブサはまたも食べ損ねた模様。  
ハヤブサ トビ 
 少し離れた木にトビがいるのは気づいていたのですが、ここに参戦してくるとは思わなかった。 トビもノスリ待ちだったらしい、言い換えると体の大きなトビもノスリとの喧嘩は避けたことになります。
 トビが見えなくなり、ハヤブサも16:28、堤防を越えて南へ飛ぶのが見えた。 しばらく様子を見た後、獲物が何であったか確かめるため、現場へ近づいてみました。 自分のいた堤防から現場まで、200m強、ゆっくり歩いて行ってふと気づくと、さっきの木にハヤブサがいるのに気づいて仰天。  距離60mぐらい、とまっている野生のハヤブサにこんなに近づいたことはありません。  
ハヤブサ 幼鳥

 とっさに写真を1枚撮って、背を向けて小走りで堤防まで戻りました。
 いったいいつ戻って来たのか。 と思ったのですが、よく思い出してみると、最初にノスリとハヤブサがにらみ合っていた時、最後にトビとハヤブサが空中戦になった時、ハヤブサが飛び去った時、いずれも木の上を見ていない。 つまり木の上のハヤブサは別個体で、ずっとそこで傍観していた可能性もある。
 暗いこともありますが、一人での観察、写真も撮る、という状態での思い込みや勘違いの恐さを感じました。

 このハヤブサはその後20分以上、そのまま樹上にいました。 最初から食べ残しに興味が無いのか、それとも近くの高木にいるトビとお見合い状態だったのか。
 やがて16:56、姿を消しました。
17:00 再度食べ跡に行ってみる。畝から遠い畑の真ん中に食痕があり、近づけませんでしたが、獲物はカモの仲間だったようです。  
尖った富士山

 帰りのコースは今回も、入間川右岸を選択。
 17:52、ほぼ真っ暗でしたが、コミミズクらしいシルエットを見ました。  
2020/02/15
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