ついでのフィールドノート

2018年10月27日(土)PM
出雲 (荒神谷遺跡〜加茂岩倉遺跡〜神原神社)

 休みを取って出雲へ。

 1日目は曇っていて、雨の降りそうな天気。東京に比べると少々寒い。
 レンタカーを借りて、まずは銅剣や銅鐸が大量出土した荒神谷遺跡へ。
 遺跡も良かったけれど、付随した博物館の内外装が素晴らしく居心地もいい。 思わずゆっくりしていると、狭い中庭にヤマガラが降りて来ました。

 続いて近くの加茂岩倉遺跡へ。ここも急斜面から銅鐸の出たところ。
 駐車場から500mほど林内を歩くのですが、15時半を過ぎて夕方の雰囲気になり、ガビチョウらしいのがあちこちで鳴いています。 「らしい」というのは、関東で聞く声と調子がちょっと違っていて、確信が持てないからです。
 ゆっくり歩きまわって、アカゲラらしいキツツキなどを見ました。 ちなみにここも付設した資料館が、小さいけれど大変魅力のある建物でした。
 その後、山を下りてすぐの神原神社にも行きましたが、既に日が暮れていて鳥は見えずでした。


2018年10月28日(日)
出雲 (出雲大社〜稲佐の浜〜日御碕神社〜日御碕灯台)

 旅行の2日目は、天気が良かったので(歩きの多くなる)出雲大社へ。 広くて明るい参道、白雲の湧き上がる青空と緑の山をバックにした建物群は素晴らしかったですが、人は多いので鳥は出ず。

 稲佐の浜に出てみると、海岸だけにハシブト、トビの姿。 空がきれいなので、トビもカッコよく見えます。

 さらに移動して日御碕神社へ。ここにもトビがたくさんいましたが、その中にノスリが混じっていました。 また海岸に近い常緑樹の茂みからメジロの声が聞こえてきて、黒潮の当たる暖かい土地なんだと感じられました。

 このあたりはウミネコの繁殖地としても有名とのことで、近くの日御碕灯台へ行くと妙にリアルなウミネコのオブジェがお出迎え。 灯台は中を登っててっぺんの展望台に出ることが出来、日本海の眺望を楽しめましたが、風が強くてオソロシイだけでなく鳥も出ない。 この日はここまでとして、しかし出雲大社に戻ったらまだ17:00だったので、県立博物館に寄って荒神谷・加茂岩倉や神原神社から出た銅剣・銅鐸・銅鏡などを見て帰りました。

2018年10月29日(月)
出雲 (西台墳墓群〜須佐神社〜神西湖〜おかげ横丁)

 3日目はまず、斐伊川の脇の高台にある四隅突出型墳墓群というのを見に行きました。
 付設した博物館をじっくり見てから外に出るともう昼で暑い、しかし今日も天気の移り変わりが激しく、すぐに曇って寒くなりました。 ロケーション的には出雲平野と丘陵地帯の境界にある高台で、眺望もよく、タカが飛ばないかと思いましたが、寒くて風もなく、何も出ず。
 ただヒメカマキリというのを初めてじっくり観察できました。自分よりもずっと大きな肉食昆虫であるトンボを捕まえ食べていて、なかなかの迫力。

 続いて車を少し長く走らせ、山中にある須佐神社へ。 スサノオの本拠地、神戸川上流の金山ということで山深い谷地を想像していたのですが、途中そんな雰囲気の場所もあったものの、須佐自体は明るく開けて、緩い傾斜地に田が広がる、静かな村でした。
 須佐神社の駐車場に車を停めると、頭上にエナガを中心にシジュウカラ、ヤマガラ、コゲラ、メジロもいるらしい群れがやって来ました。 見慣れない鳥が木の梢に上ってきたと思ったらジョウビタキだった、しかしその上をタカが通過して行きました。 小さく見えたのでハイタカかなと思ったのですが、あとで写真を見るとツミっぽい。 10月下旬にツミがいるイメージは無かったですが、本州西端に近いここなら有りそうです。
→と思ったのですがやはりこれはハイタカの可能性が高そうです。(2019/1/27)


 向かいにあった天照神社含めゆっくりお参りしてから山を降り、長いトンネルを抜けたらいきなり広い出雲平野へ、そして大きな湖面の広がる神西湖に突き当たりました。
 湖面を見ると白鳥と鴨の群れ。白鳥はコブハクチョウ、鴨はキンクロハジロ、ホシハジロ、マガモ、オオバンなどなど。

2018年10月30日(火)
出雲 (出雲阿国墓地〜韓竈神社〜猪目洞窟〜斐伊川河口)

 最終日は、出雲阿国のお墓にお参りしてから、山奥の古い神社(韓竈神社)へ。 日本海に面した狭い道でイソヒヨドリを見かけたりしながら、山中に方向を変えてからはどんどん登って、林道の入り口で車を降りました。
 沢沿いの林道を歩いて登っていくと、ミソサザイの声も聞こえ、だいぶ上流まで来た実感がありますが、周囲の杉林はよく整備されて美しく、人が入らなくなり荒れてしまった山でないことがわかります。 神社への登り口の鳥居には新しい看板のほかに神職の方の書いた説明書もあって、辿り着くのが大変な急な斜面上にある古社とはいえ、今でも氏子の方がしっかり守っている神社であるようです。
 事前にネットで読んで脅かされた通りの、自然石を階段状に積んだ急な参道を登っていくと、途中、何か動物の糞がありました。イタチかな?

 巨岩に鎮座した神社を拝んだあと、海岸沿いまで戻って、ここに来る途中に見た猪目洞窟がやっぱり気になって見に行きました。
 そこから東に進んで時計回りで出雲平野に戻り、広い耕地を横切って斐伊川の河口へ。

 河口は寒くて長くはいられませんでしたが、近くの耕地には、コハクチョウ、マガン、ミヤマガラス、チョウゲンボウなどがたくさん見られました。

 河口のすぐそばが出雲空港。レンタカーを返して、4日間の出雲めぐりが終了となりました。
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